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各地の被災地での感染症対策で気を付けたい6つのこと [健康や運動に関すること]

各地の被災地での感染症対策で気を付けたい6つのこと
 予防措置に関わる人全員の安全を守る!

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大規模災害による不慣れな避難生活では、
しばしば感染症の拡大の可能性が報じられ、
そのたびに被災者は緊張と不安を募らせます。

今回の大規模豪雨による被災地も例外ではなく、
感染症についての不安が
広がっていく可能性は十分あります。

ただし被災地だからと、
むやみに心配しすぎることもありません。

落ち着いて行動することと、
適切な対応で感染症の拡大は
くい止めることも可能です。

不慣れな避難生活の中でも、
被災者の結束はむしろ固くなりますし、
(少なくとも日本の被災地では)
衛生面の自治的な配慮が維持されるのが通常です。

適切な支援体制を取っていけば、
感染症の流行をみることはありません。

あくまで日常の延長線上で、
どのような感染症のリスクがあるか
そう考えれば過度に心配する必要はないようです。

以下に、
豪雨被災地の感染対策で
気を付けたい5つのことを紹介します。

また、主に医療機関での注意点も
紹介したいと思います。

そして、最後に被災地で活動しようとしている
ボランティアの方々に心掛けていただきたい
大切なこともまとめてみたいと思います。。



1.安全な水を飲用すること

2.充分な数のトイレを確保し、そこでのルールを守ること
 トイレの数が不足するとどうなるのか?

3.感染症の症状があるときは、早めに医師に相談すること

4.高齢者の視点で避難生活の環境を整備すること

5.傷口から感染する破傷風に注意すること

6.外部からの感染を防ぐ





1.安全な水を飲用すること

浸水していないエリアであっても、
井戸水は汚染されている可能性があります。

水質検査で確認されるまでは
飲用しないようにしましょう。

また、一度浸水した家屋の貯水タンクの水が
安全であるかどうかはわかりません。

貯水タンクを含む水道配管の破損状況を確認し、
水道水が汚染されていないことを確認し、
それから利用するようにしてください。

日ごろから避難用品の中に、
携帯浄水器や飲料水は
多めに準備しておきましょう。


水源の安全が確認できいときには、
飲用前に煮沸処理を行って
緊急の感染対策とすることができます。

とはいえ、緊急の対策なので
なるべく飲用水とはせず、
ペットボトルのお茶や飲料水を
活用するのが安全でしょう。


安全な水を十分に確保できないときは、
速やかに支援が得られるよう、
行政や支援団体などに強く要請します。

被災時の節水は、大切な心掛けです。

たとえば、食器の洗浄を避けるため、
食器にビニル袋やラップを被せてたり、
使い捨て紙皿の活用することも検討してください。

また常日頃から、
節水を意識した行動を心がけると、
いざ被災した時には工夫しやすくなったり、
不便な生活も苦痛に感じにくく、
ストレスも軽減されると思います。

なお、入院患者を抱える医療機関では、
水と食事を持続的に提供できるかどうか
その点が病院機能の存続のカギとなります。

ライフラインが断絶している場合には、
安全な飲用水と食糧を確保した上で、
糖尿病食、低カリウム食などの特別食も含めて、
カセットコンロなどにより
基本的な調理ができる体制を整えることが求められます。

平時からの備えと訓練が問われる状況と言えます。

日本全国、絶対に被災しない地域はない、
という認識で日ごろから備えておいて下さい。

近隣の病院との連携を深めておくだけでも、
被災時の助け合いの時に役立ちます。



2.充分な数のトイレを確保し、そこでのルールを守ること
 トイレの数が不足するとどうなるのか?

避難所のトイレが不足して待ち時間が長くなると、
高齢者(特に女性)は水分摂取を
とりあえずの対策として、
控えるようになってしまいます。

またトイレまでの導線がスムースに確保できていないと、
やはり、水分摂取を控えたり、
排泄レベルの低下(オムツの受け入れ)を
引き起こすことになりかねません。

例えば、トイレまでに段差があったり、
屋外に設置されていたりすると、
身体機能が低下している高齢者の中には、
オムツの着用を受け入れてしまう方もいます。

これらは、いずれも尿路感染症のリスクを高めたり、
排泄感覚を鈍らせる原因にもなります。



誰もが利用しやすいようトイレを整備することは、
被災地の感染対策や身体機能の低下予防の観点からは、
とても大切なことです。

また、日ごろから、
オムツや尿とりパッドを使用している方については、
適切なタイミングでのオムツ等の交換や、
トイレでの排泄の促しも重要です。

オムツや尿取りパットを使っている方は、
排泄の感覚が鈍っている方も多いので、
自らパット等の交換を申し出ることが少ないからです。



日本人はトイレを清潔にすることに
こだわる傾向がありますが、
被災地の限られた人員と資源で
トイレの清潔を保つことは困難です。

むしろ、トイレのあとに手洗いをしっかりするとか、
トイレと居住空間の履物を別にするといったことで、
「トイレは不潔なものだ」という認識を全員で共有して、
トイレの利用方法を決める方が、
必要最低限の人員で感染対策を行う上では
有効だと考えられます。


なお、医療機関が被災したときには、
トイレ以外にも生物学的な汚染(バイオハザード)が
発生している可能性があります。

臨床検査室、
特に細菌検査室の破損状況の確認は急いでください。

そして、適切な消毒清掃が可能になるまで、
むやみに立ち入らず、
立ち入り禁止区域として設定するようにします。





3、感染症の症状があるときは、早めに医師に相談すること

災害のときには、
皆が苦労しているということで、
自分のことを後回しにしてしまう傾向があります。

特に日本のお年寄りはそういう傾向が強くなりやすいです。

けれども、感染症に対しては、
我慢するよりも早期に診断して、
早期に治療することが有効です。

結果的に感染症の拡大を予防することにも繋がります。

誰でも自分が感染源となって、
他の人に移してしまうのは嫌ですよね。

声を挙げることは勇気がいるかもしれませんが、
早めの対応が皆のためになることも多々あります。

発熱、咳、嘔吐や下痢といった症状があるときは、
我慢せずに申し出るように呼び掛けましょう。

また周囲で体調不良を疑われる人がいたら
声を掛けてあげましょう。



必要なときには、
マスクを着用するなど感染対策に
協力いただく必要があります。

特に避難所で生活されている方は、
周囲を守るためにも、
自分自身の健康にも気を配っていただければと思います。



被災した医療機関では、
もともと感染対策を要する患者がいながらも、
物理的な破損や電力の途絶などによって
対応に混乱する可能性があります。

ここで非常時だからと甘い対策を容認していると、
のちのちに医療機関を感染源とした感染症の拡大という
大惨事を招いてしまうかもしれません。

院内感染対策の担当者は、
ライフラインが停止している状態であっても、
代替的な対策を検討しなければなりません。


例えば、陰圧装置が作動していない状況の
空気感染対策(麻疹、結核など)については、
窓を開け放して風通しを良くすることが
安全かもしれません。

断水している状況の手指衛生については、
刷り込み式のアルコールで代用しますが、
クロストリジウム属、ノロウイルスなど
アルコールで不活化できない微生物については、
水を入れたペットボトルを流し台に配置して、
流水による手洗いを行う必要があります。




4.高齢者の視点で避難生活の環境を整備すること

実のところ、高齢化した日本において、
被災者の命を奪いかねない重大な感染症とは、
高齢者が食事量を減らして体力を落としたり、
脱水になったり、トイレを我慢したりといったことによる、
誤嚥性肺炎や尿路感染症、褥瘡感染といった問題です。

ですから、被災生活の環境を
しっかり整備することが大切です。

例えば、高齢者が避難所の床面に
直に座って(あるいは座位保持が困難な方が寝転がって)
食事をすることがないよう、
避難所の中にテーブルと椅子を用意して、
共用の食事スペースを設けること。

正しい姿勢で食事をすることで
誤嚥予防になるばかりでなく、
被災者が一緒に食事をすることで
意識や情報の共有が図りやすく、
心のケアにも活かされることでしょう。

また孤立予防にも役立ちます。

また、避難所生活では、
支援によって物資が配布されるため、
発災前に行っていた日常の家事や
近隣への買い物などの機会が失われてしまいます。

とくに、ボランティアの方々が
(親切心から)支援物資を枕元まで届けていると、
高齢者がほとんど横たわった状態で
一日を過ごすようになりかねないので注意が必要です。

できるだけ避難所の外で
生活必需品を配布するようにして、
歩ける方には歩いて取りに行っていただくなど、
なるべく通常の生活に近い形で
基本的動作能力を維持させる、
といった工夫をお願いします。

こうすることで、
体の動きが悪くなってきている高齢被災者に、
早く気づくこともできるはずです。

一度低下した体力は、
元に戻すのにかなりの時間を必要とします。

体力の低下に要した時間の2倍以上の時間が必要だと
認識していてください。

そしてそれは容易なことではないことも、
充分理解していてください。




5.傷口から感染する破傷風に注意すること

日本でも、
大規模災害の後に破傷風を発症する方が
一定数おられます。

これは土壌中に生息する破傷風菌が、
傷口から体内に侵入することで感染するものです。

被災後に手足が傷ついたまま、
復旧作業に取り組まれる方がいらっしゃいます。

洪水のあとには、
土壌の環境がかき回されているので
破傷風菌に曝露しやすい状態になっています。

特に手足に傷があるときには、
傷を覆うなどの処置が必要になります。

破傷風には曝露後でも
発症を予防する方法があります。

傷口を土壌に汚染させてしまったようなときは、
救護所の医師に相談するように呼びかけます。

また、被災地で活動しようとしている方で、
最後の破傷風トキソイド(または三種混合ワクチン)
接種から10年以上経過している方は、
破傷風トキソイド(または三種混合ワクチン)の
追加接種を受けるよう呼び掛けてください。



6.外部からの感染を防ぐ

最後に、被災地で
ボランティアに入ろうとしている方々へのお願いです。

被災地に病原体を持ち込まないようにしてください。

避難所の中でインフルエンザは自然発生しません。

必ず誰かが持ち込んでいます。

幸い、今国内では、ほとんどインフルエンザや
ノロウイルスの流行を認めていませんが、
こうしたリスクを極力遮断しておくことが重要です。

特にボランティアの方が不必要に
避難所内に立ち入らないようにすること。

物資の受け渡しなどは、できるだけ入口で済ませ、
避難所の専属スタッフが搬入するようにしましょう。

避難所の各エリアを個人の家と同じような感覚であつかい、
その隔離性を維持することは、
プライバシーに配慮することのみならず、
感染対策上も大きな意味があります。

言うまでもなく、
発熱や咳、下痢などの症状があるときは
活動を控えてください。

困難に耐える被災者を前にして、
多少の体調不良であっても
支援活動を継続しようとするのは、
倫理観の誤った表出です。

自らが感染症の媒介者にならないことを
最優先として心掛けてください。





以上のことは、
私の限られた被災地支援の経験や
友人の医療従事者から聞いた一般論に過ぎません。

あくまで経験に基づく情報共有であり、
新しい知見によって、
より良い対策も見つかるかもしれません。

被災地の状況は刻々と変化してするものです。

常に被災地での最新の状況を確認しながら、
そのときに出来る最善の方法で、
被災した方々の健康を守っていただければと思います。


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